八幡神社の黄金像

伝説が残る「八幡神社」

伝説が残る「八幡神社」

 津幡町中条地区の南中条にある八幡神社は、北中条の三輪神社同様に、IR津幡駅裏手の小高い山の中腹から、集落を見下ろすように建っています。同神社の祭神は、誉田別命(ほむたわけのみこと)・気長足姫尊(おきながたらしひめのみこと)・比咩大神(ひめのおおかみ)です。1586(天正14)年に、加賀藩初代藩主前田利家(まえだ・としいえ)が内灘の小濱(おばま)神社から勧請(かんじょう=神仏の分身・分霊を他の地に移して祭ること)して創建したとされています。同神社に祀られた御神体は一寸八分(約5.45センチ)と伝えられ、古くから伝説が残っています。
 八幡神社の神像は、高さ一寸八分の黄金で作られています。ある日、盗賊がこれを奪って逃げようとしました。しかし、その像の重さが突然、数十貫(一貫=約3.75キロ)になり、担いで歩くことができなくなりました。盗賊は仕方なく像を田んぼに投げ捨て、逃げていきました。
 その後、倶利伽羅村の手向(たむけ)神社の神主が、金沢へ行くために南中条を通った時、田んぼの中に光り輝くものを見つけ、驚いてこれを拾ってみると神像でした。それで、神主はすぐにこの像を倶利伽羅へ持ち帰り、社殿に安置しました。
 ある時、南中条の村人に「お前たちの村に祀ってあった尊い像は今、倶利伽羅にある。村人たちが出迎えれば、すぐに帰したいと思っている」とお告げがありました。村人たちはすぐに倶利伽羅へ向かい、この像を返してもらったそうです(中条地区の伝説「黄金像」の話より引用)。

所在地 〒929-0343 石川県河北郡津幡町字南中条リ45
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アクセス IR津幡駅から「津幡駅前」交差点を左折し、県道59号線に入ります。しばらく行くと、「津幡検問所前」交差点に出るので、その三差路を左折します。そのまま県道215号線を倶利伽羅方面に進み、「浅谷口」交差点を過ぎると、右手に「八幡神社」の社号標が見えます。



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