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津幡町笠谷地区の鳥越弘願寺(とりごえぐがんじ)跡にある大黒主(おおくにぬし)神社の西側から南側にかけて、L字型に土塁(どるい=土を積み上げて築いたとりで)が残っています。その土塁の上に、弘願寺の頃からの巨木が残っています。
◆ハリギリ
高さ35メートル、幹周り3.7メートルを誇る、県内第2位にランクされる巨木です。1580(天正8)年に織田信長(おだ・のぶなが)勢の佐久間盛政(さくま・もりまさ)が能登の末森城攻略の途中、弘願寺を陣営にしようとしましたが断られたため、弘願寺を焼き払いました。付近一帯が火の海となりましたが、このハリギリだけは焼けずに奇跡的に残ったそうです。それ以後、「火除けのセンノキ」と呼ばれるようになりました。
◆アテ
高さ28メートル、幹周り 3.7メートルを誇る、県木アテの県内第3位にランクされる巨木です。
◆ハリギリ・アテともに、1989(平成元)年8月1日 津幡町文化財(天然記念物)指定