山姥堂

山姥伝説が残る「うばど橋」

山姥伝説が残る「うばど橋」

 津幡町の中心、パピィ・1通り(津幡中央銀座商店街)に、山姥(やまんば)伝説にまつわる小さな橋「うばど橋」が架かっています。その昔、この「うばど橋」の辺りに山姥堂があり、薬師如来(やくしにょらい)が祀(まつ)られていたそうです。
 1637(寛永14)年の夏の終わりの夜中のことです。津幡村の百姓家の門をたたく者がいました。主人はまだ寝ついていなかったので「だれだ?」と尋ねると、若い男の声で「山姥が近くでお産をし、味噌汁をしきりに欲しがっています。少しいただけないでしょうか」というので、不思議に思ったけれども、有り合わせの味噌汁に団子を添えてやりました。翌日、外へ出てみると麻畠の中に人の足跡があり、器だけが残っていました。次の日もまた、夜に味噌団子を器に盛って麻畠に置いたところ、やはり器だけが残っていました。村人に話すと、皆不思議に思いながらも供えたところ、必ず器だけが残っていました。
 ある時、病気の子供のために、山姥に団子を供えて頼んだところ、急に病気が治りました。不思議なことですが、我も我もと頼んだら大方の願いがかないました。この話が金沢にまで聞こえて、その百姓の所へ団子をお供えするためにお金や米などがどんどん送られるようになりました。いろいろの病気が治るというご利益があったので、参詣者やお供え物、寄進がますます多くなり、九尺四面の社殿もできました。
 そして、金沢から身分の高い家のご夫人が多くのお供を付けて来たり、若侍や老人なども珍しがって参詣するようになりました。このことが殿様の耳に入ると、お供え物、寄進は禁止となって、今はその跡もなくなってしまったそうです。(津幡伝説「山姥堂」の話より引用)。

所在地 〒929-0323 石川県河北郡津幡町字津幡
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アクセス IR津幡駅から「津幡駅前」交差点を右折し、県道59号線に入ります。そのまま直進し、白鳥橋を渡ると、「津幡」交差点に出ます。そこを左折し、パピィ・1通り(津幡中央銀座商店街)に入るとすぐに「うばど橋」があります。



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