
蓮如上人お手植えのイチョウの巨木
蓮如上人(れんにょしょうにん)お手植えのイチョウは、津幡町笠谷地区の笠池ケ原(かさいけがはら)区にあります。地上約2メートルで幹が大きく分かれており、高さ25メートル、幹周り7.1メートルを誇り、県内では第4位、全国的に見ても70位台にランクされる巨木です。蓮如上人が文明年間(1469〜1487年)に北陸を巡錫(じゅんしゃく=僧が各地を巡り歩いて教えを広めること)した際に、自ら植えたとされていることから、推定樹齢540年と伝えられています。
文明年間、上人は北陸地方を巡り歩き、笠池ケ原に一向宗(いっこうしゅう=浄土真宗)の説教場を建立されました。当時、この地方の住民は真言宗などの宗教を信じている者が多かったので、上人は日夜精魂を傾け、布教に努められたところ、次第に住民たちはその教えに影響を受けていきました。
ある日、上人は住民たちを前に、毎日用いられたイチョウのハシを示され、「花が咲いても実はなるな」と唱えつつ、境内の一角にイチョウを植えられました。ところが不思議なことに、日も経たないうちにこのハシが根をおろし、芽を吹き、立派なイチョウになりました。驚いた住民たちは皆、上人に感激し、上人の去った後も、この木を上人の身代りと思い慕ってきました。
現在、イチョウがある場所は公園として整備され、石碑「蓮如上人御旧跡」【1780(安永9)年2月、祐閑寺建立】と銅像「蓮如上人像」【1990(平成2)年11月、安楽寺建立】が建っています。
◆1989(平成元)年8月1日 津幡町文化財(天然記念物)指定
村では毎年8月18日に蓮如ゆかりの観音祭が行われ、村に安置された3体の観音像に「デンデコ太鼓」が奉納されます。
津幡町には、真宗王国北陸の基礎を築いた蓮如上人の布教の足跡が数多く残されています。なかでも、倶利伽羅地区の南横根区や材木区には、同様の伝説が残っています。
所在地 | 〒929-0402 石川県河北郡津幡町字笠池ケ原 |
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アクセス | 津幡町市街地から県道218号線を鳥越方面に進み、鳥屋尾を過ぎると、右側に「蓮如上人お手植えのイチョウ」の案内板が立つY字路に出ます。そこを右折し、坂道を上っていくと、笠池ケ原に着きます。集落入口で左に入る道を下ると、すぐ左側に「蓮如上人お手植えのイチョウ」公園に下りていく小道があります。 |


