デンデコ太鼓

「蓮如太鼓」ともいわれる「デンデコ太鼓」

「蓮如太鼓」ともいわれる「デンデコ太鼓」

 津幡町笠谷地区の笠池ケ原(かさいけがはら)区では、毎年8月18日に蓮如(れんにょ)ゆかりの観音祭が行われます。村の三差路に安置された3体の観音様に、代々村に伝えられてきた「デンデコ太鼓」が奉納されます。この3体の観音像は、明治の初めに村の若い衆が倶利伽羅山から担いできたそうです。
 1471(文明3)年に越前吉崎におられた本願寺8代宗主蓮如上人が、加賀二俣を経て、津幡の笠池ケ原を巡錫(じゅんしゃく=僧が各地を巡り歩いて教えを広めること)されました。当時、この地方の人たちは真言宗などの宗教を信じており、上人の説く一向宗(いっこうしゅう=浄土真宗)には誰も関心を示しませんでした。困り果てた上人は、「デテコイ、デテコイ」と太鼓を打ち鳴らされました。その音にひかれ、仏の道を諭(さと)された村人たちは皆、上人の説く一向宗を信じるようになりました。
 こうして、人々は自分たちの心を戒(いまし)めてくれるきっかけとなった太鼓を、上人ご出立の日に打ち鳴らし、別れを惜しんだのがこのデンデコ太鼓の始まりと伝えられています。この由来から別名「蓮如太鼓」ともいわれ、1948(昭和23)年に保存会が結成され、太鼓の普及保存に努めています。
◆1963(昭和38)年5月10日 津幡町文化財(無形文化財)指定
 村の入口には、上人自ら植えたとされる「蓮如上人お手植えのイチョウ」が残っています。

所在地 〒929-0402 石川県河北郡津幡町字笠池ケ原
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アクセス 津幡町市街地から県道218号線を鳥越方面に進み、鳥屋尾を過ぎると、右側に「蓮如上人お手植えのイチョウ」の案内板が立つY字路に出ます。そこを右折し、坂道を上っていくと、笠池ケ原に着きます。集落入口で左に入る道を下ると、左側に地蔵堂が建っています。



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