浦能瀬青年団「雄獅子」

浦能瀬青年団「雄獅子」

浦能瀬青年団「雄獅子」

 通称「雌獅子」と呼ばれ、8月22日の秋季例祭に獅子を出している。
 獅子頭は、 1985(昭和60)年8月、井波の彫刻師野村清宝によって造られたもので、褐色のなめし皮で覆われており、下牙が長いのが特徴である。また、以前の獅子頭も現存しており、集会所に飾られている。この獅子は金沢市春日町が所有していた「春日さんのいさかい獅子」と呼ばれたもので、その気の荒さから春日町がやむなく売りに出したものを買ったという言い伝えが残っている。蚊帳は、昭和30年代に作られたもので、麻布で牡丹をあしらい、巻毛模様がほどこされている。胴張りの竹(胴竹)を3本入れ蚊帳の内側で縛り、尾は3メートル余の孟宗竹に赤く染めた約2メートル余の苧麻をつける。
 頭持ちは背中に赤色で「祭」と入ったうぐいす色の法被を着、白足袋に雪駄をはく。一方、棒振りは、柄模様の入った中振袖の着物に、同じく柄模様の袴を履き、桜色や赤色のタスキがけ、ズタツと呼ばれる胸当て(巴や家紋の入ったものもある)をつけ、腰には力帯、手には手甲、足には脚絆、白足袋をして草鞋を履き、頭に黒のシャンガン(赤熊冠)をかぶる。
 棒振りの流技は、金沢市の堀川町より伝わるものといわれ、現在、長刀・太刀・棒がある。以前はつなぎ棒(チキリキのことか)や三本槍もあったが、現在は行われていない。
 囃子には神社へ上がるときの「ノボリバヤシ」、下るときの「モドリバヤシ」、道中で演奏する「道中バヤシ(ノーエ節・豊年満作)」、演技の際の「ハヤシ」がある。以前は、蚊帳の中で演奏したが、現在はリヤカーに大太鼓1、小太鼓2を仕組み、太鼓に2人、笛に4〜5人に、芸者2人の三味線が入って、蚊帳の外、獅子の後方で演奏する。
 獅子舞の道具一式は、祭礼日の前日に集会所に飾る。家々からの花(祝儀)には「目録一ツ、金貨一封御酒肴ハ沢山、人気ハ栄当栄当御覧ノ如シ、右ハ御当町○○様ヨリ御贔屓トアッテ浦能瀬獅子舞若連中へ下サル」と言上する。

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