川尻青年団「大獅子」

川尻青年団「大獅子」

川尻青年団「大獅子」

 川尻地区には、「大獅子」と「俄獅子」の二つの獅子があり、毎年8月24日、25日の秋季祭礼に二つの獅子を出している。
 「大獅子」の獅子頭がいつ作られたのかは定かではなく、作者も不詳である。蚊帳は、1986(昭和61)年に新調されたもので、麻布で牡丹をあしらい、巻毛模様がほどこされている。ホネ(胴竹)を3本入れ蚊帳の内側で縛り、尾は3メートルの孟宗竹に赤く染めた1メートルのチョマ(苧麻)をつける。
 頭持ちは白の短パンにさらしを巻き、襟に○○若連中、背中に赤色で「獅子」と入った法被を着、赤地に白色で若連中の寄所の屋号の入った錦帯をつけ、白足袋、雪駄を履く。一方、棒振りは雪駄を脱ぎ、頭にシャンガン(赤熊冠)をつける。また、法被の色や柄は各若連中により異なる。
 棒振りの演技は、金沢から指導者を招へいし、故中條屋源兵衛氏の家で習ったものと言われているが、金沢のどこから習ったか定かではなく、津幡町のどの地区にも同様の演技は見られない。現在、長刀・一人(いちにん)棒・合わせ棒・二人(ににん)棒(鎖鎌)・太刀・三ツ剣が行われており、以前は、チキリキ(千木刀)もあった。長刀や一人棒には棒振りの技量に応じて数番に及ぶ演技があったと言われているが、現在は長刀が5本目(5番目:長刀の演技の中では最も難しいとされる)まで、一人棒が1本目まで伝承されている。
 囃子には「ノーエ節」がある。以前は蚊帳の中で演奏したが、現在は小太鼓3(腰につける)、笛に6〜7人に、芸者2人の三味線が入って、蚊帳の外、獅子の後方で演奏する。
 またこの地区独得のものとして、七夕飾りで飾った竹に目録をつけた竹を持つササ持ち(笹持ち)が獅子を先導する。
 獅子舞の道具一式は、祭礼日の2日前に青年団長宅に飾る。家々からの花(祝儀)には「目録一ツ金貨一封御酒肴ハ沢山、人気ハ栄当栄当右ハ○○様御贔屓トアッテ、大獅子へ下サル」と言上披露する。

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