上大田雅楽

河合谷牛首の性善寺で行われた護法会で演奏する上大田雅楽

河合谷牛首の性善寺で行われた護法会で演奏する上大田雅楽

 今や140年余りの歴史を持つ河合谷の上大田雅楽は、護法会(ごほうかい)の前座で演奏したのが始まりです。護法会とは、箕打(みうち=かほく市)・興津・河合谷全域・嘉例谷(かれいだに=小矢部市)の4地区が毎年持ち回りで行い、地区で亡くなった友人や知人を追悼をする会です。その背景には、明治22(1889)年の大日本帝国憲法発布に伴い、仏教の排斥運動が高まる中、仏教界は明治政府に反発し、仏教普及のために護法会(仏法を守護する)を発足させました。
 雅楽は約1200年前から演奏され、日本の宮廷音楽として受け継がれてきました。雅楽と仏教との接点は752年、奈良東大寺の大仏開眼法要の時であったとされ、それ以来、雅楽は仏教文化と深いつながりのある音楽として現在に伝承されています。
 護法会発足とともに誕生した上大田雅楽は、京都の楽人を招いて上大田の有志に教え、演奏するようになりました。1950(昭和25)年頃より地元河合谷を始め、近郷の村々で行われる大遠忌法要(だいおんきほうよう)で釣鐘の突き始めに出演するようになります。1970(昭和45)年の慶専寺(上河合)の大遠忌法要での演奏を最後に、しばらくの間、活動は休止されていましたが、1999(平成11)年に地元有志が伝統文化を復活させようと気運が高まり、愛好者を募って雅楽団が再結成され、今日に至っています。
 1996(平成8)年にオープンした河合谷ふれあいセンター「祭事の館」には、太鼓や鉦(かね=台にかけて打ち鳴らす古代の楽器)、雅楽で使う管楽器の笙(しょう)や龍笛(りゅうてき)、篳篥(ひちりき)、そして衣装など、上大田雅楽を紹介する展示コーナーが設けられています。

所在地 〒929-0325 石川県河北郡津幡町字上河合ロ23-1
お問い合わせ先 河合谷ふれあいセンター
電話番号 076-287-1001
ホームページ 津幡町観光ボランティアガイド「つばたふるさと探偵団」ブログ「護法会 with 上大田雅楽」
http://tsubatakankou.blog.fc2.com/blog-entry-8.html
アクセス 津幡町市街地から県道59号線に入り、かほく方面に進みます。「御門」交差点で右折し、県道221号線を河合谷方面に進みます。そのまま道なりに進み、興津峠を越えると、国道471号線に入る三叉路に出ます。そこを右折し、しばらく行くと、左側に「河合谷ふれあいセンター」の案内板が立つ三叉路に出ます。そこを左折し、小さな橋を渡ってすぐに右折すると、左側に「河合谷ふれあいセンター」があります。



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