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財政健全化法の概要・健全化判断比率における各指標

地方公共団体財政健全化法の概要
 地方公共団体財政健全化法は、地方公共団体の財政の健全性に関する比率の公表の制度を設け、当該比率に応じて地方公共団体が財政の早期健全化、及び財政の再生並びに公営企業の経営の健全化を図るための計画を策定する制度を定めるとともに、当該計画の実施の促進を図るための行財政上の措置を講ずることにより、地方公共団体の財政の健全化に資することを目的とされたものです。

健全化判断比率の公表等
  毎年度、4つの健全化判断比率(実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率)を監査委員の審査に付したうえで議会に報告し、公表しなければなりません。


財政の早期健全化基準
  健全化判断比率のうち、いずれかが早期健全化基準以上の場合には、財政の状況が悪化した要因の分析を踏まえ、必要最小限度の期間内に、実質赤字比率は実質赤字を解消すること、ほかの3つの健全化判断比率は早期健全化基準未満とすることを目標として財政健全化計画を定め、議会の議決を経て速やかに公表するとともに、総務大臣・県知事へ報告しなければならないこととされています。


財政の再生基準
 再生判断比率(健全化判断比率のうち将来負担比率を除いた3つの比率)のいずれかが財政再生基準以上の場合には、財政の状況が著しく悪化した要因の分析を踏まえ、必要最小限度の期間内に、実質赤字比率は実質赤字を解消すること、他の3つの健全化判断比率は早期健全化基準未満とすること等を目標として財政再生計画を定め、議会の議決を経て速やかに公表するとともに、総務大臣へ報告しなければならないこととされています。


公営企業の経営の健全化基準
 公営企業(水道や下水道、病院など)を経営する地方公共団体は、毎年度、公営企業ごとに資金不足比率を監査委員の審査に付したうえで議会に報告し、公表しなければならないこととされ、これが経営健全化基準以上となった場合には、当該公営企業の経営の状況が悪化した要因の分析を踏まえ、必要最小限度の期間内に、資金不足比率を経営健全化基準未満とすることを目標として経営健全化計画を定めなければならないこととされています。


健全化判断比率における各指標について


実質赤字比率
 津幡町の一般会計等の赤字額を町税等の財源の規模と比較して指標化し、財政運営の深刻度を示します。毎年4月に始まり3月に終わる地方公共団体の会計年度における歳出は、歳入の範囲内で行うことが原則となっており、歳入が歳出を超えてしまい赤字が生じることは望ましくありません。この赤字を解消できないと、翌年度に繰り越されることになりますが、翌年度においてその分の歳入確保又は歳出削減ができなければ更に繰り越され、赤字額が累積していくことになります。なお、赤字額が発生しない場合は「-」として表示します。


連結実質赤字比率
 すべての会計の赤字と黒字を合算して、その団体としての全体の資金の不足の程度を把握するため、町税等の財源の規模と比較して指標化し、津幡町全体としての運営の深刻度を示します。津幡町の会計は,町税を主な財源として行政サービスを行う一般会計の他に、料金収入等を主な財源として事業を実施している水道や下水道、病院といった公営企業など複数の会計に分かれています。一般会計が黒字でも別の会計に赤字が多くあれば、その町全体として見たときの財政状況がいいとは言えません。例えば、料金収入を財源として独立採算で行っている事業(例:水道や病院などの公営企業)の赤字額はその事業の経営努力と料金収入で解消することが原則ですが、料金収入等で解消できなければ、地方公共団体としてその赤字に対処しなければならず、一般会計にも大きな影響を与えかねません。なお、赤字額が発生しない場合は「-」として表示します。


実質公債費比率
 借入金の返済額及びこれに準じる額の大きさを指標化し、資金繰りの危険度を示します。一般会計の公債費(借金を返済する経費)は、当然、一般会計の義務的な負担になりますが、公営企業等ほかの会計の公債費に対して一般会計から繰り出す経費もあります。また、一部事務組合(かほく市・内灘町・津幡町で構成)により整備したゴミ処理施設に係る負担金なども一般会計の義務的な負担となります。このため、こうした公債費に準じた経費も公債費に加算し、実質的な公債費を算出のうえ、一般財源の標準的な規模を表す標準財政規模と比較して指標化したものが「実質公債費比率」です。この比率が高まるほど、財政の弾力性が低下し、他の経費を節減しないと赤字団体に転落する可能性が高まるなどの一般会計の資金繰りの危険度を示す指標です。


将来負担比率
 津幡町の一般会計の借入金や将来支払っていく可能性のある負担等の現時点での残高の程度を指標化し、将来財政を圧迫する可能性が高いかどうかを示します。津幡町の一般会計が将来支払っていく負債には、長期の借入金である一般会計の地方債残高のほか、借入金ではないが契約等で支払いを約束したもの、公営企業等の他会計の借入金残高のうち一般会計が負担するもの、また、一部事務組合(かほく市・内灘町・津幡町で構成)により整備したゴミ処理施設整備事業の借入金返済のうち津幡町が負担する分などがあります。土地開発公社の負債についても、将来経営状況が悪化した場合は負担しなくてはなりません。こうしたものも含め、現時点で想定される将来の負担を財政規模と比較して指標化したものが「将来負担比率」です。この比率が高い場合、将来こうした負担額を実際に支払っていかなければなりませんので、今後の財政運営が圧迫されるなど問題が生じる可能性が高いと言えます。


資金不足比率
 公営企業の資金不足を、公営企業の財政規模である料金収入の規模と比較して指標化し,経営状況の深刻度を示します。公営企業の経営状況を、公営企業の料金収入に対する資金不足の規模で表したのが、「資金不足比率」です。この比率が高くなるほど、料金収入で資金不足を解消するのが難しくなりますから、公営企業として経営に問題があることになります。

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